[烏を嗾けるだけ嗾けておいて上で何やら一人騒々しい、奇術師の少女が、黒歴史必至になるだろう写真を撮っているのは流石に気付かなかったが。
助ける、と云った筈の彼女まで混ざって押し競饅頭になっている状況から、そ、目線を外した。
(そりゃあ無心こそ至高の剣道ではあるが。
それ以前に青年は現代大学生で、
面白いものは面白い訳で、只、笑うのは…と。
─── つまり、笑うのを堪えていた。)
…が、和やかすぎて気が抜けたんだろう、花壇堀に座り込む先生に気付けば慌てて其方に駆け寄った。>>315]
嗚呼々々、だから無理はしないようにと…、
[日替りまでもう少しなもんだから、そのまま座らせていたなら保つだろうと思って、其処で安静にしているよう、再三諄い程口にしてから、周囲の警戒にと足を他所へ運ぼうとした。]*
(319) 2017/06/21(Wed) 01時半頃