──現在──[ ふらりと体育館を後にした。 去り際、その場にもうひとつ、 転がされているモノを視認して──、 ああ、ふたり。いなくなったんだ。 頭の片隅でぼんやりと思った。 行き先に当てはなく、 けれど、教室や購買へ行けば、 きっとほかの誰かがいるから。 できれば、静かな場所がいい。 そう思って、階段を上っていく。 ひとつだけ、異質な階。 そこに留まる者はそういないだろうと、]
(318) 2019/06/13(Thu) 16時頃