── 数日後・朝 ──
[ぎいと、床板の重く軋む音。持ち上げた床板の間から、たったひとつの光の元へと降りていく]
[あの日の去り際、真っ赤な眦に口付てしまったセイルズは、彼女からの評価>>290を甘んじて受けている──というより、一緒に居る時間が伸びる程“狡いひと”になっていく気がした]
──お早う。
[今もこうして、甘い蜂蜜バターの香りを傍らに、目覚めの口付けを額に落とそうとしてしまう。不意に混じる悲鳴も、震えも>>289、些細なものであろうと全て、愛おしさで胸をときめかせるものだから──直ぐに指を絡めて、唇で触れたくなってしまって]
[朝食は綺麗な狐色をしたパンケーキ。
新しく持ち込んだ机の上で、彼女をじっと待っている]*
(314) vdspuren 2018/12/17(Mon) 23時頃