そそ、やっぱ腹が減っては戦はできん!
ってさ!探索行く前に腹ごしらえしとかないと。
[ と補足説明。一緒に行ってもいいか、と尋ねられたのにはもちろん、と声に出して頷いた。
ふと、自分はあまり気にしていなかったカメラにラルフが興味を示す。そして、尋ねた言葉におーさかが狼狽えるのがわかった。
けれど、その理由をうまく察することもできず。誤魔化されるままにして。
本当は聞いてあげられたらよかったのかもしれないけれど、正直そんな技量はないし。それは、自分よりも隣にいる彼の方がずっと、上手だ。
だって、彼のその優しさに、自分もたくさん救われたのだから。
ただ、なんとなくわかるのはそのカメラがきっととてもとても大切なものだ、という事。
だって、抱きしめるようにした仕草はまるで、独占欲に似ているようで。
―――あんな風に自分も、抱きしめられたら
なんて考えかけて、馬鹿らしくてやめた。]
(312) 2015/11/24(Tue) 23時半頃