[>>305 ベッキーの小さな小さな声は、確かに目の前の男に届いた。聞こえた言葉に眉を下げて、目を眇める。唇が横に長くなった。口角の片端だけがあがる。苦笑めいた──悲しそうな。それでいて羨ましいと思ってでもいるような。男が浮かべられたのは、なんともいえない左右非対称の曖昧な笑みだった。] … それは結局、誰かに預けるって。 …… そういう選択だと思うよ。[ぽつ。とそう言葉を紡ぐ。同じように小さな声はきっと、ベッキーにしか聞こえない。それは、昨日したことと──男にとってはあまり変わりがない。ほかのだれかが──結社が"選ぶ"に任せる。そういうことだ。]
(311) 2018/07/28(Sat) 17時半頃
sol・la
ななころび
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