[そして、強い緊張のままに目を瞑れば、心音が、周囲の音をかき消すほどに大きく感じた。 あと少し、もう少し近付けば、唇が触れる。 今更ながら、流れ星に、その一歩分の勇気をもらおうか……などと思った矢先] ……………………[触れたほんの一瞬、一瞬だが、抱きしめる手指に随分強い力がこもってしまった。 痛くなかったろうかと、ちょっと不安になったのは、唇を離して目を開けてからのこと。 こんなに頭がくらくらして、目元が熱くなるなんて、去年インフルエンザに罹った時以来だ。*]
(311) 2015/11/15(Sun) 23時頃