>>266
[返された視線、蔑みの色は無論理解している。自身の言動が招いた事のくせした苛立ちと共に、寧ろそれこそ自身には上等だと、こうしてわざと人を愚弄する度に待ち受けている己が確かに居た。唇端を皮肉げに、歪な笑いが掠めて通り、それ以上は肩を竦めるに留めた。
眼前の青年が実際どこまで純かは知らない。ただ、この場で彼の実際を知ろうと己には然程関係なかっただろう。この曲がらない性根の──本当に面白くはなかったが、そう思えてしまう──青年の顔を見ていると、無性に煽ってやりたくなるのだ。…時折滲む「懐かしさ」なんて毒を蹴散らす為にも]
ああ、そうだったな?今朝からして「マジメなワンコロ」過ぎて忘れちまってたぜ。はっは。
──演る(やる)気ィがあるなら、もちっと力抜きやがれ。
[「可愛くねーな」と睨みに対して自分も全く心の入らない鼻で笑った一言を足し。感触だけなら悪くない…彼が軍人なのだと物語るよう鍛えられた感を伝える腰を、嫌がらせも兼ねて指先で臀部に程近い腰骨を確り掴んで抱き寄せた格好。話す際に顔を向けるならば、自然と耳元に鼻先寄せる姿は傍目に十分欺けていたのではないかと]
(307) 2013/07/22(Mon) 14時半頃