…?うん。お大事にね。[二度目のお礼を不思議に思いながら、わたしも彼に向かって笑いかけた。文化祭の雰囲気から離れたこの場所に居ると、やっぱりいつもの日常ではないかと錯覚しそうになる。普段と変わらないように見える、彼の笑顔も。自分でも気付いていないけれど、彼の怪我を手当したのは、きっと責任感とかそういうものだった。勿論彼が心配だった、という気持ちもあるのだけれど。彼がわたしの向こう側に誰かを見ていた>>295ように、わたしもまた、彼の向こう側に他のひとを見ていた。]
(306) 2015/06/21(Sun) 22時半頃