―Xday-1day・PM7:00頃・ハルヒラシティ、公園―
[楽園については昨日探し尽くし特に探す必要もなく、と言うよりは探す宛もなく。飲食店は金がかかるので避け、娯楽施設はそろそろ閉まる頃。
そうなると選択肢はネカフェか公園、現実世界に戻る等その程度だった。 たまには公園で実際には外の空間で見れない星空でも眺めてやろうかと、向かうことにしたのだ。
ポケットに手を突っ込んでふらり、歩く。 辿りつけば噴水の端っこにでも腰掛けて空を見上げた。]
……はー、真冬に見た方がいいか。
[絶妙に澄んでない星空に溜息を吐いて噴水から飛び降りた。
来年見ればいい。 普通の考えだが、気付く。 彼女は気付く。
――もう自分に、同じ季節が巡ってくることは無いのだと。]
――余命ってのも面倒臭いね。
[クスリ、笑う。 数日経てば生きることに諦めも付くものか。
つまらない星空とおさらばして、何か暇つぶしになるものはないかときょろり見渡して思考する。]
(291) 2014/03/13(Thu) 23時頃