[>>273ジリヤが真っ直ぐ向かったマフラーのコーナー。
すぐにそちらから、嬉しい声が聞こえる。どうやら、買うものは決まったらしい。スマートフォンをさっとしまいこんで、>>278カウンターに置かれた赤いマフラーをレジに通していれば、不意に視線を感じる。
こちらを見上げてくる視線は怖がっている、わけではなさそうで。]
あ、ああ……、
修繕も、承ってる。
時間は少し、かかるけど。
……いつでも。どうぞ。
[少し、ひきつったような笑顔を浮かべた。
由来を知っていたクラリッサは別として、お客さんであっても男自身が修繕をしているとは、到底言えない。
気持ち悪いだとか、男のくせにだとか。
そう思われてしまうのがオチなのだ。
とはいっても、主婦ネットワークですでに商店街の数人からは知られているわけだが。男自身はそんなことは知らないのであった。]
(286) 2013/12/07(Sat) 02時半頃