ー 少し前・サロン ー
[ 扉の向こう側から聞こえた声。>>285
慌ててカウチから身体を起こして靴を履き、少し髪を
整えた頃に、扉は開いただろうか。 ]
おかげさまで、大分楽になりました。
大変な時なのにごめんなさい。ありがとうございます
[ 包帯をところどころに巻いた、メルヤという女性。
フォーサイの記者とのやりとりが耳に入ったわけではないが、ジンジャーエールを運んで来てくれたということは、屋敷の関係者なのだろう。]
失礼ですが、お怪我は、大丈夫ですか・・・?
[ 聞いて良いものだろうか、と逡巡するが心配になって言葉に出す。喉が張り付くような気がしてジンジャーエールを一口飲めば、爽やかな香りに、寝覚めの悪さも含め吹き飛ぶような気がした。]
美味しい・・・
これ、メルヤ、さんが作ってくれたんですか?
[ 再度礼を述べながら、オーレリアは家族を亡くして以来、誰かと飲食を共にすることもなかった事を思い出す
そのせいか、少し緊張が緩んだ。*]
(286) 2016/07/28(Thu) 20時半頃