―― ユニシロへの道中 ――
…??
ねー、ワタルさんは、 !
[ただただ、無言で、手を繋がれる。
彼がどうもあたしといることで疲れ知らずになることはなんとなく理解できたから、この際何か考えるのはやめたけれど。
奇妙な沈黙――声が出せないからとか、そういうことではなく、何か逸らそうとした視線のわだかまりが気になって、声をかけようとして。]
ワタルさんあれ… っ
[その目の先に、ひゅる、と通り抜けようとする蒼。
デジャヴを感じた。きのう。そう昨日。昨日よりも、蒼は――文字通り、脱兎。>>254>>262
勢いづいて叫んでしまったのは、まさしく今繰り広げられているのが、思い切りその通りだったから。
ゆらりと、幻影のようにそれでもかなり、彼らに追いつくための早さを持った――鉛色から際立った銀の男。>>@59
ソレが持っているなにかもまた銀色に光り、見覚えのある切っ先は、投げれば投げるほど、一線が蒼の二人を襲っていた。]
(285) 2016/06/08(Wed) 08時頃