[>>220柔らかさの増した笑みにおや、と思うのも束の間。
裾を軽く引かれ告げられた言葉―所謂、客寄せの其れを聞けば思わず目を丸くしてしまう。
自分より年下に見えるこの青年は、もしかして自分よりこういう術が上手なのではないかと思える程で。
それが純粋な勧めだろうとして、むしろそう思わせられるような雰囲気についくすりと笑みが零れてしまう]
そうですか。もうすぐ会える赤子さんのお顔が、楽しみですね。
機会に恵まれれば是非。
子育ての期間に入ると、バーに立ち寄るのは難しいですかね?
お祝いサービスという事で、特別にカクテルの宅配でもしましょうか。
貴方も、お酒が飲めるなら承りますよ。
[有り難く受け取りつつ、ついお返ししてしまうのは最早癖だ。
青年が酒を飲めるかどうか少し判断しづらかったが、未成年なら無闇に勧めないつもりで]
エリアスさん、ですか。僕はラルフと言います。
もしお店で会ったら、世間話の相手でもしてやって下さい。
[名乗られれば、此方も返す。
頭を下げ歩いていく姿を見送り、さてレストランへ行ける口実は何かないかと考えた*]
(283) 2014/01/19(Sun) 21時半頃