さみし 、い は、
こころに あなが あくん だ、って。
くうどう に なっ、て 、ひんや、り さむ い。
おなか すく と、ぽっかり くうど、 う。
だから、 さみし、 い?
ないよう りょう ぶそ、 く …… ?
[ 鼓動の聞こえない己の胸元に手を当てる。冷たくもないが、温かくもなかった。
心の話をする時、皆胸元に手を当てるのは、そこに生命の中枢があるからではないのだろうか。それなら、己の心はここではないどこかにあるのかもしれない。
スプスプイはどうだろう。疑問を表示する姿を見下ろす。]
すぷ すぷ い、 は、
さみし く さむく、 な、い……?
[ 要するに、食事は足りただろうかと。
その身体のどこから摂取するにしろ、この手はその身に届かない故に、この目は滞在する仮宿の扉を目視できない故に、表示される文字だけを頼りにスプスプイの意思を尋ねた。]*
(281) 2020/08/28(Fri) 00時頃