―現在 2-A教室:保健室行った後― キャンディ
[保健室から戻り、教室の戸を開けたジェニファーは、火照った顔で呆けていた。]
……はぁ……ええもん、みた。(ジュル)
[口元から伝ってきそうになる涎を寸前でふき取る。2人がそういう関係なのかどうかは知らない。ただ、あの腹を割って話のできるあの距離感が羨ましいのは確かだ。
窓際の席に目を向けると、キャンディの姿が目に留まった。
こちらの一方的な印象だと、彼女はこの手の経験が豊富そうだ。]
……。
[なるべく自然な足取りで窓際へ歩く。上気した顔でぼうっと頭が呆けているからか、身体が重い。自然と足取りがゆったりと落ち着いたものになった。教室がやけに広く、遠く感じる。
キャンディの傍までくると、ピアスのついたそのゴージャスな耳に、ジェニファーには珍しく、そっと耳打ちをした。]
……あのさ、教えてほしいんだけど。
仲直りのしかた。
その……好きな相手と、さ。
(275) 2017/02/07(Tue) 00時半頃