[涙を拭って、立ち上がる。頬の傷を掠めた瞬間に痛みが走るも、気にしてはいられない。] ………。[レティーシャとセシルに黙って頭を下げる。それはいつも行う行動と同じもの。ヴェスパタインはどこにいるだろう、けれど彼の手を取ることは出来なかった。レティーシャが、そうすることができないように。ふらふらと廊下の奥へと、離れていった。]
(274) 2011/12/08(Thu) 22時頃