[先ほどの、どこか強張ったものとは違う、ペラジーの笑顔(>>268)。
殺気を信じていない彼が、そこに込められた真の意味に気付くことはない。
仮に気付いていたとしても。
…今の自分には、もはや逃げる必要も恐れる必要もないものだった。
どうしたところで逃げられないのだから。
残された道は、ハンターとして天命を受諾するのみ。だから、もはやどうでもいいのだ。
ペラジーの隣にいたサイモンが、彼女の口が弧を描く瞬間に、何故か驚くような仕草を見せた――ように見えた。一瞬だから気のせいだろうか。
大ホールまで一緒に行かないかという誘いは、ありがたく受ける。(>>269)]
ああ、ぼくも大ホールに向かうつもりだったから…途中で道に迷ってしまって。
…道に迷って外まで出たわけじゃないよ。それは野暮用で。
案内してもらえるとこっちも助かる。
[こっちだ、と廊下を歩き始めるサイモンの後をついて行こうとして。
真顔で立ちすくむペラジーは、一緒にホールへと向かうだろうか。]
(272) 2014/11/06(Thu) 19時頃