―間の世界(1年2組教室)・1日目17:30―
[麻倉と加賀宮の対立を見終えて。
気づけば教室には残り三人……その内の一人、加賀宮の姿が目に入る。>>252 >>253
尻餅をついて立ち上がらない加賀宮に対しては、自然に、見下ろす形で。
かつては親友であったはずの彼の目線は、自分のほうなんかちっとも向いていなくて。
武藤と麻倉の方を向いているだけにしか見えなくて]
………僕のことは、風景としか思ってないんだな、帝。
[冷徹なまでに醒めた声音が、自然に喉から溢れ出る。
本当は、大丈夫だとでも、声をかければ良かったのかもしれないが。
自然に自然に出た言葉は、何の色も塗られていない、ただただ冷たいもので]
……ならもう、そこで座ってるといい。
[そのまま教室を出れば、武藤と麻倉が話しているのが目には入るが。>>247 >>264
彼らの目線を見ても、自分は風景であるようにしか思えなくて。
それをただ受け入れて、彼らとは反対の方向に、いっそ優雅に歩いて行く]
(271) 2015/04/03(Fri) 21時半頃