[大丈夫。という理澄の感想を、よくも悪くも額面どおりに受けとって、こくりと首を動かした。]
……前は、 ………。そうだね。
[誤魔化された言葉について、ひどかったから。と、前のやらかし集を思い出すように、少し目線が下がった。
鶏肉だんごのうちの1つの中身ががっつり生焼けだったり、ホットドックのマスタードの量を間違えたり、片手の数では足りない程度にやらかしている。一応、卵焼き事件から反省して、簡単なものを選んではいるようだったが、ハルカが見た目に大丈夫そうだと判断してもってきた中に失敗が混じっているため、逆に騙し討ち感があった。]
ううん。ありがとう
煮もの……。……
何か、食べたいものがある?
[難しいものは無理だろうけど。と添えてリクエストを尋ねる。続いた家庭科の先生を思わせる次のステップの提示と賢明な忠告に、やはり素直に頷いた。まだ「出来る」という範囲にはなくとも、どうにか前に進んでいるのは、こうして味を見てくれる理澄のおかげだ。
尋ねてから、やってきた円に机を譲った>>219。]
(269) 2017/02/03(Fri) 00時半頃