[紅黒き熱線が疾る。>>253
幾つもの狼が声を上げる間もなく蒸発し、幾つもの高層ビルはプラスチックのようにぐにゃりと溶け果て、地響きとともに崩れ落ちていく。
華々しい天上の教会とは対照的に、地上は地獄となりかけている。
しかし、それでも進撃は止まらない]
――遅い! 遊んでいるつもりか?
[熱線を見切る速度は刹那。ぎりぎりのタイミングで躱していく。
あるいは翼の†を振るわせ、熱線自体のベクトルを微妙に反らす。
煽りながらも、隙を探す。
そこから一撃と言わず何撃を浴びせ、逃げるためのさらなる大きな隙を与えねばならない]
[握る十字が大きくなる。熱線を透かすほどに強大に、地上に影を落とすほど巨大に。
光と闇の二重螺旋《dual-herhalen》に振りかざすそれは――無慈悲なる†神†の鉄槌《オベリスク・アタック》]
(264) 2013/05/30(Thu) 20時半頃