───渓流
[どれくらい歩いただろうか。桜庭ゴローと黒い男と別れ、陽も傾く頃合まで。流れの分かれ道から再び山に分け入り、腐葉土から滲み出る沢の谷頭部を見つけた頃にはすっかり辺りは闇に塗り潰されていた。
湧泉に口をつけ喉の渇きを満たせば、その位置を覚える為に辺りの地形を確認する足取り。流れる雲に透ける月は満月なのか。辺りが何も見えない程では無かっただろう。
火を起こすための乾いた木板や木屑を脱いだシャツに掻き集めていた時か。>>#7>>#8が響き、思わず手の中の材料をばら撒いてしまった。]
…マイク調節どーなってんだ。てか本当に何処にいても聞こえんだな。あー、見えてもいんのかね。気持ち悪ぃ奴。
[聞こえているだろう、と仮定して揶揄を向ける。足首の金属感はDM.sの中で体温と混じり一体化しているが。見るのはもう少し後でも良いだろうと、再びシャツに雑多な死骸を集めて。]
(263) 2015/03/05(Thu) 23時半頃