― 深夜・シュウルゥの私室前 ―[ラルフに任せたものの、最後の説得が叶わないものかと諦めのつかない男は、彼らよりも遅れて私室を訪ねる。朱い部屋に顔を出さないラルフは、交戦中なのか。しかし、部屋からはなんの物音もしない。] シュウルゥ……ラルフ?[数回ノックをしたが、やはり反応はなく少し間を開けてから捻るドアノブは軽い。] ………。[中は蛻の殻ざわり、と肌を震わせる感覚。ひどく嫌な予感がした。廊下を巡るドールに、二人が何処へ行ったか尋ね、駆け出すしかし、行き着いた時には既に――… *]
(259) 2014/02/03(Mon) 21時頃