―防音室―
[爆破、そう>>214
部隊長は部屋ごと爆破されたのだ。
たかがヒト一人殺す為に何故、そんな手の込んだ事をしたのか。
悪夢のイメージの所為で考えに至らなかった部分を今更思案し]
上位命令… ああ、上官の命令という意味じゃなく
能力の優劣の問題なのか
その、ヤニクが引き連れていこうとした男に、呼び戻しを掛ける
――…予定、だった
[其処まで、ヤニクと相談済だったのだと。
術の行使は投獄の翌日しか使えない。ヤニクは一日、「彼」と遊ぶ心算だったのだろう。
術はフィリの言う通り一度きりな術の特性上、再度アムネシア入りしてしまえば呼び戻せない。
ヤニクとオスカーの関係を知らぬ男は、調べごとを律儀にも、投獄直前まで行ってくれたヤニクを呼び戻すべきかも思案していた。一度きりの術、しかも自分がアムネシア行きになってしまえばもう、誰も呼び戻せなくなってしまうから、という理由もあり。
抜け落ちて困る記憶を持たぬ自己、フィリップのような繊細な配慮には至らぬまま]
(259) 2014/02/01(Sat) 15時頃