[柔い唇を重ね合わせる。こちらも目を閉じていた。
軽く食まれれば>>253、お返しとばかりにキルロイの口内に舌を滑らせた。
熱く湿った口内はとても心地が良くて、言い訳を重ねたなけなしの理性すら、溶け落ちてしまいそうになる]
── ふ っん、
[罪悪感をかき消すように、丹念に舌をひらめかせる。舌、頬の裏、歯茎。まるで異常がないか、確かめるみたいに。
気持ち良さに、強く絡めあった指先が震えた。
唇を話せば、違いの唇に光る糸が引いた。
ずくり、と下腹部が重さを増す。
昂奮して、もうすでにおかしくなりそうなのは、こちらのほう]
キルロイさんも、
無理、……しないでね。
[呪いに浮かされているとは言え、好きでもない野郎相手。
ちらりと彼の腕に刺さった針、そしてそこに繋がる点滴を見る。
そして何より、彼は病人なのだから]
(257) 2016/06/08(Wed) 09時頃