――さぁて?どうだろうね?
[職業柄、簡単に手の内を明かすのは好きではない。含みのある言葉とわざとらしい笑顔で彼の挑戦ともとれる問いの返答を。]
ああ、もちろん。
今度は君にも解けないような手妻をね、
[言外に含まれた煽りや多少見下すような嗤いは気にならないわけではないが、ここで感情的になるのは大人気ない気がして。彼なりの謙遜であろう言葉には「何を以てして普通とするかにもよるけれど、私の目にはただの大学生とは映らないなあ」と首を傾げて見せる。]
ほー。警察は無能って面白いことを言うねえ、
いや、冗談とかではなくて。
[思わず電話の相手を連想して吹き出しそうになるのを抑えながら半ばオーバーにリアクション。こんな言葉を幼馴染が聞いたらどんな反応をするだろうか、という想像だけで1時間くらいは時間を潰せそうだ。]
……ふふ、っ
つまり、君は――無能ではないんだね?
(257) 2014/12/06(Sat) 01時半頃