─ 一階:購買 ─
[ 光は、ただそこに降り注ぐ。
飲み物やら、プリンやらゼリーが詰め込まれた購買の冷蔵庫は鈍い音を立てて起動していた。
並べられたパンはそのビニールで蛍光灯の光を弾く。
文房具が整列している様も、いつもと変わりはしなかった。
販売員が居ないという点を覗いて。 ]
……おばちゃーん、居ねーのー?
[ 呼びかけてはみるけれど、返事は無い。
人の気配すら感じられない。
何か、急用が出来て席をはずしているのだろうか。
並べられた商品を見て、少なくとも校内居るとは思うが。
つまりは、本当に休校では無かったのだろう、か。
何だか混乱してきて、思考を打ち切った。
ホームページも担任からの連絡も散々確認はしたし、少なくとも俺達に非が無いのは確かだ。
ぐるぐると考えを巡らせていても、意味がない。
時間が経てば教師が来るだろうし、来なければ帰ればいい。 ]
(256) 2016/09/13(Tue) 03時頃