―Xday-2day・P.M.8:00頃・ハルヒラシティ内レストラン―
[問い掛けられて、すぅっと…心臓の辺りが冷たくなった。
昨日から少し、どうかしているのかもしれない。
青の夢が怖くて、それなのにやはり心は踊っているのだ。楽園の秘密に触れられるという非日常の出来事に。
けれど悟られたくはないから。努めて何でもないと、装って微笑んだ]
ううん。昨日古文でそういうお話やったから、何となくね。
[シーシャの脳内で展開されている予感など露知らず、現実的な言い訳を。
続く雑談は半ば上の空で、ひっそりと網膜にディスプレイを展開させた。
眠って起きたら消えているのではないかと思ったメッセージは、二晩を超えても確かに存在していた。
もう一度、そう思って指を動かしかけたその時に聞こえた言葉に、ミルフィは文字通り目を見開いた――恐らくはシーシャの初めて見るような、素の…晶の表情を浮かべて]
…………シーシャも、なんだ?
ようこそ。楽園の扉へ。…じゃなかった?それ。
[目の前の青年の興奮とは対照的な低い声音で諳んじる。
出来れば…彼とはこれ以上深く関わらずに、もうそろそろ潮時だと思っていたのに]
(255) 2014/03/13(Thu) 21時頃