―洋館・1Fエントランス―
[先刻会った二人と数言、会話を交わしたが一緒に連れ立ったか。目的地は同じようなので近くにはいただろう。
扉を開けると広々としたエントランスに出た。見てくれから結構大きそうな建物だろうとは思ったが、中に入ると増してそう感じる。
入口で雫を落としていると少し先からぺたぺたと固いものと柔らかいものがぶつかる音がする。]
…?
[少し先に視線をあげると変な女がぺったりぺったり軽やかだけれども変てこなステップでこちらに近寄ってくる。>>133
ニコニコにたり。三日月よりも若い月のように、口は歪に嗤うけども深く俯いているのでその目は窺えない。
不気味な女…いや、大きく広げられた胸元は痩せこけていて、男か女かも見分けがつかない。腕や足も間接が大きく出っ張っていて見るからに貧相だ。]
この館の人間か。
[尋ねた言葉に返事はあったのか。あったとしても的を得ないものだっただろう。]
(253) 2014/07/12(Sat) 23時半頃