[それから、確か11分後頼んだ料理が運ばれてきた。
いい匂いを漂わせるそれに思わず頬が緩む。]
ありがとう。
すこしだけ、時間良いかな。…さっきの、ああいうのって日常茶飯事?
[小さく笑ってお礼を言い、彼女の方を見て聞きにくそうに尋ねた。
仕事の途中、無駄な時間を取らせてしまうのは後ろ髪を引かれるがどうも気になって仕方がない。断られたならば、そのまま何も追求しないつもりで。
その、目が合った時に感じた既視感。どこかで、会ったことがあるような。
ああ、確か倉橋の、と結論付くのに何秒か。倉橋がなにか話していることを聞いた気がするが、それば彼女の事についてだったのかは記憶が曖昧だ。
名前は確か、琴歌と言っていたはず。
それにたいしては仕事の邪魔をしてはいけないと思い去っていく彼女をそのまま見送った。]
(251) かの 2014/03/04(Tue) 23時半頃