―クルシミマスの日―
[めんどくさいものを見る目をされても>>242、ひるまない。なんだったら「ここは私の家よ」くらい言い返す。
しかし「手の掛かるひと」と言われると、わずかにひるんだ。
かすかなその反応に、ミナカタが気づいたかはわからないが]
……そんなことくらい、知ってたでしょう?
[かすかな動揺に気づかれないように、ぎゅうと抱きついた腕の力を強くして、ミナカタの胸に顔を埋めた。
わがままで、うるさくて、傍若無人。そんなことくらい、知っていたはずだ。知っているはずだ。
頭の奥をかすめるのは、交際を申し込んだその口で、「こんな人だとは思わなかった」と別れを告げる、かつての恋人たちのこと]
ケーキ……。
[そういえば、何か持ってきていたっけ、と思い出す。あれはケーキだったのか。
原稿に追い詰められていた女は、そんなことにも気づいていなかった。
そもそも今日が何日なのか、把握しているかすら怪しい。
どうしようか、悩む女に、もう一つ提示される選択肢。
顔を上げて微笑んだ]
(251) takicchi 2013/12/18(Wed) 01時半頃