さて、と…あとは帰るだけだが…
『…………。』
[思い出されるのは引き千切った取っ手としまった扉。しかもその扉は若干錆び付いていて開けにくかったのだ。出られないかもしれない。そんな思考が2人の頭を過ぎる。]
と、扉なんて作ればいいよなぁ…あはははは…
『はははははは…』
[2人揃って引きつった笑みを浮かべながら、笑っていると、不意にヤウズがマスクをズラし、先ほど手に入れた魔銃の銃口に口を付けて息吹を吹き込むと、天井に向かって構える。]
邪魔ならぶちかませばいいじゃない!!
[──ドゴォォオオン…!!
地鳴りのような魔都全体を揺らすような音と共にガラガラと天井が崩れ落ちてくる。]
っとっと。
[慌てて階段の方へ避難しようとするが、ふと天井が全く落ちて来ていないことに気が付く。天井を見上げると、魔銃からぶっ放した黒い息吹が大きな球体となって、崩れると言うよりは飲み込んで消滅させているようで。]
(251) 2014/01/02(Thu) 17時頃