少しだけ、教えてあげようか
残念ながら、キミに殺されても、僕には不利益がない
僕の生存は、僕の勝利には必要ないからね。それに…
[色を失った唇が、柔らかく緩む。
それはとても優しく、あまりに歪な笑顔。]
僕が願うのは、キヌコが側に居ること、だ
だから、僕が逝っても、彼女を呼び戻しても、同じこと
[半分は負け惜しみの強がりだけれど、死を前にした今は、これも悪くはないと思えた。元よりこんな世界に、未練なんてないのだから。]
だからさ、キミにポイントを譲ってやるよ
他でもない、僕が選んだキミに
[沖田は、男の勝利条件を知っているだろうか…この様子では、多分正解はノーだ。
自分が生存することが"不愉快な敵"を勝たせることに繋がると知ったら、彼は一体どんな顔をするのか。
それを眺められないことは、少々残念だったけれど。]
(250) 2014/12/12(Fri) 01時頃