―201X年3月22日・AM11:40頃・公園―
[数分して戻ってきてみれば、双子の幼女はジ○リのキャラを模したお弁当にご満悦の様子で。
微笑ましいと思いもするし、事実微笑を浮かべてもしまう。]
へえ、これはすごいねえ。いまにもうごきそうで、かわいいじゃないか。
[見て見て、と言う声に引かれて弁当を見てみれば、なるほど確かに可愛らしいキャラ弁がそこにはあった。
お母さんに作ってもらったのだろうか……と思ってふと気づく。多分それは直感的なもの。
なんとなく、幼女達の蒼真への接し方が、親への接し方に近いように、少し見えた。
うっかり蒼真に問いかけそうになった「お母さんが作ってくれたの、これ?」という問いかけを、喉から出る前に押しとどめる。この疑問はとんでもない地雷かもしれないと。
しかし声にこそ出さなかったが、わずかに2秒、表情に影が過ぎ……それもすぐに微笑に戻して。
暫くは双子の語りを聞いて、適度に相槌を打って対応する。心によぎった疑問は残ったままだが、それは表情にも態度にも出さないようにして。]
(250) 2015/04/01(Wed) 11時半頃