[紡がれる小さな声に神経を傾ける。
首にかかる髪にすらぞくりと震える有様だが、それを耐えられずなにが対魔忍か。
>>237 性器掴まれ上げかけた悲鳴も、先ほど明之進が現れたことで飲み込めたのだ、と。]
(助けられる…?!本当に…、)
[大きな戦いで仲間を多く失った。
復讐を唱えるフランクや、ケヴィンの有様を目の当たりにしてしまったのもあって、ケイイチを救えるならと縋る気持ちが勝る。
できるなら、自分にできることなら。影遁の力に目覚めた彼が、何か方法を持っているというのなら。
――>>234そう、決意した耳に届く。]
――― っ、…!?
[密やかに息を飲む。
続けられたことは正論だ。習ったことであり、
正しく無防備になる瞬間。
黒曜石のような煌めく眸を見上げる。
摺り替えられたと思考できるような時間は与えられず、願いは強い。
戸惑い、狼狽し、移り変わる表情の末、ぎゅ、と伸ばさなかったほうの手を握りしめて、微かに彼に伝わるようにだけ頷いた。]
(247) 2018/02/22(Thu) 23時半頃