―201X年・初夏―
[昼食といえば、お弁当だったりおにぎりやパンだったりと日によって様々だった。
足りなければプラスαで購買に向かったりしていたが、場所は部室や時折教室でもとっていた。
その頃の席といえば、真ん中の列の前から三番目。
後ろによく噂になる蒼真がいた。
噂といっても蒼真の無駄に良いスタイルと見た目であることないこと推測しては流れてるあやふやな情報であったけど、ある日気まぐれで声をかけてみた。]
なぁ、どういうのが好きなの?
[あの時は女の子の好みとして尋ねたつもりだった。
他校生からも好かれているそいつが、好む人間とはどういう顔なのか。
お弁当も女子力が高いって噂だが本人が作っているのかどうかも知らなかったため、尽くしてくれる子が好きなのか。
何でそんな興味が湧いたのかわからない。
ただ、不確かな噂話よりも、より確かな言葉を得てみたかったのかもしれない。
恐らく根元にある感情は好奇心。]
(241) 2015/03/30(Mon) 10時半頃