─家の外─
[サドーの残したびんを水であらって、それがすっかり綺麗になったころ、聞こえてきたアナウンス>>#7>>#8が耳に入ってしゃがみ込んだ。
家の壁に背を預け、ズボンの裾をまくって見せれば、はめられたリングはやっぱりそこにあって。]
ううん、うん?これ、かなあ……?
[足首を持ち上げて、のぞき込めば、言われたモニターやつまみはすぐに見つけられたが、少しいじってみても、いまはうんともすんとも言わずに沈黙をたもっている。]
スイッチが足もとにあるって、いざという時の
オンオフがやりにくくてかなわないじゃあないか。
ユーザビリティを考えてデザインしてよ。
[もの言わぬ無機物に文句を投げつけるが、はたしてそれは届くかどうか。
ザトーが帰ってくるかは五分五分。
リーが何かより良いものを持っていればはなしは別かも知れないが、水はここにある。
と、しばらく待つつもり。
日付がかわれば、たちまち彼に銃口を向けなければならないだろうことを考えれば、自然とウエストにはさんで隠した銃を、シャツの上から撫でた。]
(241) 2015/03/05(Thu) 22時頃