[どこか野宿でもしてきたかのような出で立ちの男が陽気な顔をして手を振る。やあ、とでも彼は言っただろうか。]
サイモン!
あなたもこの館に招待されていたの?
[自然、サイモンとくたびれたスーツの男性との距離を縮め、サイモンに嬉しそうに微笑みかける。
協会にこそ所属していないが、彼のハンターとしの名は勇名であり、自身も幾度か共にしたことがあった。]
これも何かの奇縁ね。――ね、今日こそわたしとお手合わせしてくれない?
[幾分、弾んだ声でサイモンに語りかければ
どことなくはぐらかすように>>237ワイングラスで指し示す。
そこでようやく、初対面の人を失儀していたことに気づいた。]
あ。…変なところをお見せして。サイモンとは久しぶりにあったもので。
[”どんな相手へも、礼を欠くことがないように”と育てたひとにずっと*教えられていたことだった*]
(241) 2014/11/02(Sun) 21時頃