[眉を下げる様には、やんわりとした否定を交える。>>224
詩人なんてとんでもない。そういったものには無縁だと。
伝記の誘いまで続いたなら、"引退したら考えてみます"なんて答えたかもしれない。
本気の度合いなぞ欠片もない調子で。
邪推を働かせる横で、郵便局の扉を開き彼が進むのを待つ。
ともすれば仕事に没頭し時間を忘れ兼ねなそうに見える青年が、公私を分ける何か──趣味であったり、共に星を見上げる誰ぞ、が傍にあればいいと願いながら。>>225]
……はい? は、は。左様でございますね
そのような機会が私なぞにあるか解りませんが……
[写真へと視線を向けるセイルズを凝視しながらの相槌は、先より明確に間が空いてしまったが、その後の表情が崩れることはなく。
諦観めく一言に翳りがないのは、はなから期待していないから。ありえない妄想を夢見て、期待に胸を膨らますような純真を持ち合わせる歳でもない。]
(240) 2019/07/27(Sat) 16時頃