……――ッ、はッ……、
流石に、これ以上はきっつい
[ 此方に向って来た吸魂鬼が去っても、次がいつ来るかも分からないし、混戦は続いた儘。≪目≫の力のせいなのか、今迄の疲弊もどっと一気に込み上げてくればその場に崩れ落ちそうになるくらい――、普段体力はある方ではあるのに、息が時折上がっていた。 ]
……そろそろ一旦中に、
[ 引っ込んで、ポートキーの調達なりをした方が良い。そう言おうとした時、近くで血の臭いと何かが倒れる音がして、一瞬物音の方を目線で追う。]
一体、何の音―――ッ…!?
[ 人の垣根の先、見えたのは一部が翻って、表が周囲に溶け込んで見える見慣れぬマントの様なものと、見慣れた姿にハッとして駆け寄った。その姿は肩から腰へと掛けて深く傷跡が刻まれた姿。先程、自分が死喰い人に掛けた呪文が頭の中に過ったが、それを何とか払拭して呼び掛ける。 ]
……――――サミュエル!!
……何してんだよ、この馬鹿ッ…!
(239) 2014/09/03(Wed) 00時半頃