[柔く握った零の手が、こわばるのを感じた。>>117ぎゅ、と強く握られる。そして告げられたいつか聞いたことのある言葉。>>118泣いてない。泣きたいのはお前だろ?あの時は多分、そう答えた。けれど今、慶太は泣いていて。でもやっぱり、泣きたいのは。]お前が泣かないから、泣いてんだよ……ばか悪いと思ってるなら責任とれ!責任とって、お前が泣けよ……っ[慰めの手を甘んじて受けながら。悲しいかな、甘えん坊は、甘やかすのが壊滅的に下手だった。手を離すとき、一瞬目が合って伏せられた。>>120その意味を推しはかれないまま、上に戻ろうという話は進む。]
(235) 2016/09/20(Tue) 00時頃