僕はどこまでも中途半端だ。
悪魔でもあり人間でもある。だからどちらでもない。
なら僕は一体何だ?
[巨翼は大人二人分ほどの大きさに。]
僕は、どちらでもいい。人間でも悪魔でも構わない。
どちらかになりたい。ああ、そうだ。僕の願いはコレだったのか…
[薄く口元が歪む。鉗子を落とし、メス1本を男に向ける。先程までなかった殺気が男からドッと溢れ出る。隠そうとはしない。]
僕の願いをやっと見つけたよ。ありがとう。
ありがとうついでに、僕は今から君を殺さなきゃいけないことに気がついた。考えるのも面倒だから、殺すネ。
[はっきりとした宣言。トリップから目覚め、新たな境地を探る。ああ、そうだ。メスだけじゃ心許ない。クスリも混ぜてしまおう。ポーチから新たに取り出すのは注射器。メスにそれを当て、GIFT《毒/贈り物》を流し込む。]
これがなにか教えてあげる。強力な麻酔薬。つまり、毒だヨ。
[そういえば緩慢な動作でゆったりと男に歩み寄る。]
(235) 2014/12/27(Sat) 17時頃