[恥ずかしさと居た堪れなさで一杯だった螢一は、実はあの時の彼の反応はよく覚えてはいない。なぜ登録したのか、理由を聞いた気もするけれど……メールは全て削除したし、記憶からも追い出した。問題はあれからも彼は馴れ馴れしく『けーたん』なんて呼んでくる事。出来る事なら忘れたい、忘れて欲しい、それが無理なら関わらないで欲しい。それがあの根っから明るそうな彼に通じているのか否か――だから螢一はひっそりと芙蓉の事が苦手なのである*]
(232) 2015/03/30(Mon) 08時半頃