―どこかの時間・丘の上―[処刑台の周りに、老人が4人、集まっている。彼らは島民なら知っている、“島の古老達”であった。彼らは処刑台を前に、何やら言い争っているようだ。と、唐突に、議論が止まる。彼らは一斉に、一方向を見た。視線の先に、その大きな体を揺らしながら、男が現れる。]よーぅ。生きてるか、ジジイども。[この場においては冗談にならない冗談を、男は口にした。議論の内容が内容であった為、古老達の空気は鋭い。しかし男は気にした風もなかった。]処刑台、使うのかい?…錆びてとても一発で首落とせる状態じゃねぇけど。[ざわり。いきなり確信に触れた男にざわめきが走る。]
(230) 2013/09/06(Fri) 19時頃