ひぁっ! あンっ……
[ いきなり首筋を舐められ、そのぞくぞくとした感触を腕に顔を押しつけて堪えた。恥じらいではなくて、予想外の角度から与えられた刺激に対する反射のようなものだ。
無理矢理振り向かされるのかと思いきや、顔を通りすぎたので指をつい目で追ってしまった。手をついていた壁が鏡面へと変化する。亀吉のあられもない姿が、よく見える。
白磁の肌は桜色に色づき、柳眉は垂れ下がり、物憂げな微笑か憎しみをたたえている濃紫の瞳はとろんとしている。イチモツは着物を押し上げその存在を主張していた。
復讐鬼ではない、ただの雌が映っている。
そして、その隣で笑う仇の顔。
仇のモノをくわえて善がっているところを仇に見られた。こんな浅ましい姿を見られた]
あっ、くぁ、見るなァ…! くふ、ンっ!
[ きゅうと痛いほどに後ろが締まる。そうすることで余計に感じてしまうが、力が抜けない。前も先走りをだらしなく垂らし、今にも達しそうだった。目をかたくつふをり、顔を見られまいとなるべく下を向いた。
自身の痴態に埋没しかかった理性が呼び覚まされる。快楽に従順になることを拒んだ。
それでも物欲しげに内壁は蠢いていたけれど]
(229) ひひる 2016/06/21(Tue) 15時半頃