[ばたばたと小煩く騒いでいたら、肋骨が悲鳴を上げ始めていた>>226。
骨が軋み、呼吸を阻害する様な締め付けに、犬は呻き声を上げる。]
ぐ、ぁっ、……ぎ、ぁ……っ
[締め付けのお陰で声は抑えられたが、その分足は元気を増し、より一層ばたつかせるのだが。
警告を孕んだ、低い脅しの声が耳に入り、まだ引っ込んで無かった犬耳はピクリと動く。
常に余裕を持ってた吸血鬼の王が、些か焦りの色を交えて囁くのだから、ぴたりと動きも止めた。]
――……ちっ。
[ノクトが此処まで焦るのかは分からないのだが、彼の様子と先程から漂う強烈な魔力の匂いから忠告通りにした方が良いと判断し、大人しくなる。
本来なら下ろして貰いたい所だが、それすらもしない方が良いのでは無いかとすら思いながら。
ただ、頭を下げっぱなしでは些か辛い部分はあるので頭を上げた状態にするのは許して貰いたい*]
(229) 2015/07/31(Fri) 19時頃