[後ろの下駄の音が、やら慌ただしいリズムになれば、多少気遣うようにその速度を落とした。]
まあ、この先にある物がある物だからね。
多少敏感にもなるさ。
[そう告げながら先に進む。]
世間体ってのを気にしちまうのが人間だろ?
特に弱い人間であればあるほど、そこは顕著に現れるもんだよ。
短命の呪縛は師匠に教えられていたからね、充分承知しているよ。
それを踏まえても、俺は打ち手になりたかったのさ。
[進みながら、この先にある物より強力な物、と言われれば少しだけ迷うように]
どんな武器を作ったか。によると思うよ。
この先にある物は確かに強力だし、世界の命運を左右出来る物だけれども…。
単純に武器としての力なら、既にソレを越える物は作られているよ。
作ろうと思えば同じ物は作れるけれど、弟子のいない俺には作れないだけさ。
(228) 2012/08/09(Thu) 17時半頃