[特に嫌みでも言われなければ、すぐに視線は、彼の付き人へとむいた。なにせ、今日は下を向けば子供を良く見る日だったから。
なんとなく向いた先に、面白い事に、彼にもこどもがひとり、ついていて。じぃ、と、見下ろしては、嗚呼。となにかを納得したように。]
……違いますか。
アナタ達も、客、ですかね。
[そう思ったのは、やはり、雰囲気。
先程、よく「出来た」白の子を見た後だったからだろう。
ショーのこどもというのは別にここだけで見るものではない。
たしなみとか、お行儀とか。
覚えてる子供は、おぼえてるものだ。
侍るようにちょこちょこと小幅きかせた足取りの少女には、あまり、そういうのを感じなかったから。
そうでしょう?という風に尋ね返して、あっていてもいなくても、よいしょ、と膝を曲げてこどもの方へと視線を合わせる。]
(227) 2015/09/14(Mon) 22時頃