―― 五年前・授業終了後 ――
[ 話し掛ければ警戒することもなく、喋り出す彼女。初めて話すことが嘘のようだ。
――…やはりあの家の血の者は元気の良いこと。口を挟む間もなく続けられる話を黙って聞いて。
海賊という言葉を聞けば「海賊…?」と、怪訝そうに復唱して。何だか、変わった子だと思ったけれどあまりにも愉しげだから彼女のペースに乗せられて。 ]
そう、それのこと。私のおか――…
[ ウィーズリーのことについて言われれば空かさずそのことについて話そうとしたけれど、言葉を遮るようにどこから来たんだ?と言われただろうか。
世界中を旅した…ということは、やはりレイチェルが言っていた通りこの女の子のことだろう。なるほど、だから海賊か…なんて思って。
彼女が自分に話し掛けながら歩くので、着いてこいということなのだろうか?――と、後をついて話す。 ]
私はロシア出身、だけど育ちは…そうだな。
五才からイギリス、私の母親…レイチェル・ウィーズリーなの。
(220) 2014/08/29(Fri) 18時半頃