[帰り道まで丁寧に教えてもらい、大丈夫そうな道筋にホッと息をつく。>>205
最後に付け加えられた一言には、純粋な心配する気持ちが滲んでいて。小さく肩を竦めて見せながら。]
へへ、気を付けまーす。
[純粋な厚意は嬉しい。だから自然と笑みも柔らかくなる。
壁から踏み込ませない固い雰囲気ではあるが、始終丁寧な様子から悪い人ではないのはわかる。年も、自分よりいくつか上くらいか。
レストランは知ってるようだが、入ったことのある様子ではないのを見て取り。コートの裾を、ちょん、と少しだけつまんで引いた。]
ね。ここの若奥さん、ミッシェルさんて言うんだけどね。
もうすぐ赤ちゃん生まれるんだって。
旦那さんのピエールさんの料理も美味しいから、良ければ今度寄ってみてよ。
僕はエリアスっていうんだ。お兄さんは?
[もし名乗るのを迷う様子が見えたなら、じゃあいいやお兄さんで、とそれ以上突っ込まずに。
もう一度、ありがと、と感謝の言葉と一緒に頭をぺこりと下げ。
手を振ると、教えてもらった大通りの方へと歩き出した。]*
(220) 2014/01/19(Sun) 16時半頃