― 回想:痛すぎた青春(4) ―
[緊張しながらも、メイド服の店員の顔はきちんと確かめた。
けれど問題の同級生の姿はそこには見つからなかったし、働いているという話についても、結論はNo。
ひときわ長身のメイド>>0:145が印象には残ったけれど、メイド姿のその人の姿だけ見ても「知っている誰か」と結びつくことは無く――。
こうして一先ず、疑惑は解決、と相成った。
けれども。
完全には「他の誰か」になりきれない気持ちのまま、「穢れた」店に私が居たということ。
実際、その店では本当にマッサージ以外の「こと」はしていなかったのだけれど、そうしたメイドたちの指先を見て、――、感じてしまったこと。
そしてこのために、母の化粧品を隠れて勝手に使ってしまったこと。
これらによって抱いた自己嫌悪や罪悪感は、今も私の記憶の中にある。**]
(219) 2017/01/30(Mon) 21時半頃